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最新の廃棄物処理状況

□最新の廃棄物処理状況


 11月4日と11月8日に、環境省から最新の廃棄物排出・処理状況の発表
がありました。


 なぜ2日に分かれているかと言いますと・・・


 11月4日は一般廃棄物、11月8日は産業廃棄物と別々に発表したからな
んです。


 しかも、一般廃棄物の発表は、「廃棄物対策課」
     産業廃棄物の発表は、「産業廃棄物課」 と、

 見事に縦割りです(笑)。


 ※ 一般廃棄物の排出・処理状況はコチラ
    http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6512

   産業廃棄物の排出・処理状況はコチラ
    http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6519

 データとしては、平成15年度分の集計結果になります。


 発表内容を簡単にまとめますと、


 一般廃棄物の発生量は、5,161万トンで前年度とほぼ同量


 しかし、産業廃棄物の場合は、4億1,200万トンで、前年度よりも、
1,800万トンも増加していました!


 そのため、国全体で発生した廃棄物の量は、前年度よりも1,800万トン
増加したことになります。


 横ばいどころか、前年度よりも増加しているということは、国として由々
しき事態です!


 国が打った色々な施策が効を奏さなかったことになるからです。


 唯一救いなのは、産廃の発生量は前年度より1,800万トンも増加して
いるのに、最終処分された量は前年度と比べて、900万トン減少したこと
でしょうか。

 再生利用に回された量も、前年度より2、000万トンも増加しています。


 しかしながら、
 再生利用が増え、最終処分が減ったからといって、手放しで喜ぶわけにもい
きません。


 なぜなら、廃棄物の発生量自体を抑えないことには、廃棄物問題の根本的な
解決にはならないからです。


 それに、
 「再生利用を増やすから、ゴミをどんどん出してもいいだろう!」と、
 本末転倒な理屈で、現状を是認することにもなってしまいます。

 奇しくも、11月15日の新聞報道によると、
『環境省は、中国やベトナムなどアジア六カ国を対象に、ゴミの削減量や再生
利用に関する数値目標を盛り込んだ廃棄物処理計画の策定を支援すると発表し
た。』とあります。

 多分、これのことだと思うのですが・・・
 http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=6545

 う〜ん 自国の廃棄物を減らすことに成功していないのに、


 他国のことをどうやって支援するのでしょうか?


 少し矛盾しているような気がしました(笑)。

「よく分かる!!廃棄物問題」
元産廃Gメンの行政書士による、廃棄物問題の解説。廃棄物処理法の問題点、ゴミ処理技術、信頼できる処理業者の見つけ方、すぐに効果が出るゴミの削減方法、住民運動の留意点、産業廃棄物処理業者の経営改善手法、法改正情報など、ホットなニュースをお知らせしていきます。
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