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産廃税は万能か?

□産廃税は万能か?


 前回のメルマガでは、
 「産廃税を導入しても、産廃の量は減らないのではないか」と書きました。


 その理由として、
 一時的に、課税を嫌がって産廃の排出量が減少することはあるかもしれませ
んが、それと同時に、不法投棄なども増大する恐れがあるからと書きました。


 このように、産廃税の効果について批判的に考えている私ですが、
 「産廃の発生量を抑制すべき」という主張には全面的に賛成です。


 廃棄物のあらゆる問題を解決するためには、廃棄物の発生を抑制していくこ
とが不可欠だからです。


 廃棄物が無ければ、廃棄物に関する問題は起こらない!
 当たり前の話ですね。


 産廃税の目指す方向性は正しいと思うのですが、そのやり方に問題があるの
ではないか、というのが前回のメルマガでの問題提起でした。


 産廃ではありませんが、レジ袋への課税も、同じような考え方ですね。
 余談ですが、「課税云々と言うよりも、レジ袋自体を無くしてしまえば済む
話」と言ってしまうのは暴論でしょうか?(笑)
 ペットボトルもレジ袋も30年前までは存在しませんでしたしね。
 無くてもそれほど困らないと思うのですが。


 産廃税は、レジ袋への課税とは異なり、1トンあたり1,000円という、
かなり痛みを伴う出費となります。


 「それだけ痛いことなら、少しは産廃の排出を我慢するだろう。フッフッ
フッフ」と、課税する側は思っているわけです。


 しかしながら、少し考えると分かることなんですが、
 そんなに簡単に産廃の発生を抑制できるなら、産廃税が導入する前から、皆
産廃の排出を抑制していたはずです。
 減らせば減らすほど、処理する経費がそれだけ安くなるわけですから。


 現実はそうなっておらず、むしろ前年より微増したりしていますので、排出
の抑制が進んでいないことが分かります。


「産廃税の効果は少ないと言うけれど、現実は産廃を減らしていくことが必要
なんでしょ。じゃあ どうすればいいんだ?」


 ハイ 産廃税だけでは駒不足だと考えています。
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 童話の「北風と太陽」を思い出していただくとよく分かります。
 最終的に旅人のコートを脱がすことに成功したのは、太陽でした。


 だから、排出事業者に優しい、太陽政策を取りましょう!


 ・・・・・では、論理的ではありませんので、続きは次回。

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