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太陽政策(完結編)

 前回のメルマガでは、産廃の発生を抑制していくためには、
 「北風(産廃税)」が先に吹きつけ、その後で「太陽(何らかのインセン
ティブ)」が照りつけると効果的、と書きました。


 現状では、北風はすでに十分強く吹きつけています(笑)。
 それなのに、旅人を暖かく照らす太陽の姿は全く見えません・・・


 前回書いたように、一番即効性のあるインセンティブは、税控除などの金銭
的なメリットですが、それを導入するには、かなりの手間と時間が必要です。


 今回は、金銭的なメリットの次に効果的なインセンティブのお話です。


 それはなにか?


 ズバリ一言で言うと


 正直者に得をさせることです!


 「?」となったのではないでしょうか?(笑)


 今の日本では、産廃と言えば、不法投棄や健康被害を連想されるのが関の山
です。


 悪者や不心得な企業が起こした事件ばかりがクローズアップされるからです
ね。


 ここをまず変えていけば良いと私は考えています。


 「ウチは、不審な廃棄物を一切受け入れていません」(処理業者)


 お〜 すごいですね。真っ当な会社です。パチパチパチ。


 「当社は、昨年度比で5%も産廃の発生量を減らしました」


 うん それは素晴らしいです。御社の株を是非売ってください。

 このように、真っ当な活動を真っ当に評価するだけで、社会は簡単に変わり
ます。


 「それが難しいんだよ」と思われる方も多いことでしょう。


 しかし、2006年度以降は、経済の好調と相まって、こういった活動が正
当に評価される社会に変わっていくように思います。


 CSRとか、コンプライアンスという考えですね。


 今までは、「金が無いから、安く処理したい」という考えが横行していまし
たが、これからは、排出者が処理費を心配する機会が、以前より少なくなって
いくと思われます。


 そのような状況で、どんな会社に産廃処理を頼むかと言うと、


 やはり、信頼できる業者、リサイクルにも熱心な業者、ということになるで
しょう。


 現に、関東では、多くの産廃処理業者がリサイクル事業にも、乗り出し始め
ていると聞きます。

 産廃に携わる人も、そうでない人も、知っておいて損のない世の中の流れで
はないでしょうか。


 今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

「よく分かる!!廃棄物問題」
元産廃Gメンの行政書士による、廃棄物問題の解説。廃棄物処理法の問題点、ゴミ処理技術、信頼できる処理業者の見つけ方、すぐに効果が出るゴミの削減方法、住民運動の留意点、産業廃棄物処理業者の経営改善手法、法改正情報など、ホットなニュースをお知らせしていきます。
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