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地球は一つ

□ 地球は一つ


 「♪地球は一つ オォー ガッチャマーン ガッチャマーン♪」という歌が
昔ありました。


 このようなタイトルにしましたが、実は私・・・・


 「地球に優しい」というフレーズが大嫌いです(笑)。


 このフレーズって、すごい思い上がった表現だと思うのです。
 「地球に優しい」というアナタ様は 神さまですか?と・・・


 「地球(または環境)に優しい」という言葉には、
 「地球に優しくしてやる俺様って素晴らしい!」というニュアンスを感じま
す。
 かなりうがった見方かもしれませんが(笑)。


 いずれにせよ、地球は一つしかないのは事実です。
 だからこそ、そこに住んでいる我々皆で、問題解決に向けて取り組もう!
というのが、前回ご紹介したRoHS指令の趣旨ですね。


 前回のメルマガでは、
 EUは、なぜここまで強硬に規制をする必要があるのか? という問題提起
で終わっていました。


 その問題の答えを考えるためには、
 国と国を隔てるのは国境線のみという、EUの地政学的な特性を理解する必
要があります。


 ヨーロッパの国々は、国境線を隔てただけの地続きです。


 国境線とは、人間の便宜的な定義にすぎませんので、
 大気や水は、国境線にお構いなく移動します。


 そのため、もし隣国の化学工場で大規模な事故があり、大気汚染や水質汚染
が起こってしまったような場合には、即、自国の汚染につながります。


 ヨーロッパ人の感覚としては、環境問題というものは、対岸の火事で済むこ
とではないんですね。


 ここで再び、RoHS指令の規制内容に話を戻します。


 RoHS指令とは、
 電子機器に、鉛、カドミウム、水銀、6価クロム、ポリ臭化ビフェニル、
ポリ臭化ジフェニルエーテルの、六つの有害物質を使用することを規制する
ものです。


 え〜 別に電気製品を食べるわけじゃないんだから、鉛くらいいいじゃない
 ヨーロッパ人は、細かいことを言うなあ・・・

 と思った方はおられないでしょうか?
 何を隠そう、私は最初そう思いました(汗)。


 でも、情報収集を進めるうちに、その認識が大誤りであったことを思い知り
ました!


 確かに、電気製品を食べる人間などいません。
 だから、電気製品として普通に使用している間は、何の問題もありません。


 しかし、その電気製品もいつかは壊れ、廃棄されることになります。
 その時に、鉛を初めとする、重金属の有害性が問題となります。


 鉛などの特定の重金属の有害性は、最近よく知られるようになりましたが、
 重金属で一番怖いのは、完全に無害化する技術・方法がないことです。
 我々人間ができることといえば、せいぜい外部へ流出しないような封じ込め
だけです。


 それなのに それなのに・・・


 貴金属を回収するためと称して、電気製品を野焼きしてみたり、
 最終処分(埋立て)された土地で、重金属が水質汚染の原因となったりと、


 平気で、環境中に重金属を拡散させてきました!


 鉛などは確かに便利な側面もあるけれど、完全に処理する技術がない以上、
使用すること自体を止めていこうじゃないか!


 これがRoHS指令制定の趣旨です。
 待ったなしの状態なんです 人類は。

 待ったなしだなんて、またまた大げさだなあ と思いますか?


 実は、日本の場合は、本当に待ったなしです。


 この続きは次回

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