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焼却が最善ですか?

□ 焼却が最善ですか?


 前回のメルマガは、RoHS指令と言う、ワールドワイドな話題になって
しまいました。
 今回は、日本に話題を引き戻します(笑)。


 日本のゴミ処理は、なぜ待ったなしなのか?


 その理由の1つは、最終処分場と言う埋立場所の枯渇にあります。
 このことは、このメルマガでも何度か触れたところです。

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 今回は、それ以外の要因をご説明します。


 結論から先に申し上げると、それは「焼却処分」が主流であるということ
です。


 「焼却」が主流だと、どんな問題が起こるのか


1.最新のガス化溶融炉では、ほとんどの廃棄物を燃やすことができるので、
  分別を進める意味が無くなり、ゴミの減量化の進展を阻害する。

2.ダイオキシンが発生しないよう、焼却炉を常時稼動させなければならない
  ので、ゴミを常に一定量確保しなければならない。

3.焼却することにより、非意図的に、重金属を発生させてしまう。


 ざっと挙げるだけでも、これだけの問題があります。
 私が個人的に怖いと感じているのは、「3」の重金属の発生です。


 前回のメルマガで、RoHS指令について触れた際、身の回りにある電気製
品には、色々な有害物質が含まれていると書きました。
 それらが、適当に廃棄され、適当に焼却されたり、埋められたら・・・・・


 一つ一つは小さな量にすぎませんが、それが積み重なれば、人間が生存でき
ない量にすぐ到達します。


 今現在は、あまり問題視されていませんが、アスベストと同様、気付いた時
には遅かった・・・となってしまう可能性もあります。


 重金属の恐ろしいところは、一度発生してしまうと、永遠(人類の生きる時
間を基準として)に消えてなくならないことです。


 なにも電気製品だけが悪いのではなく、ペンキや薬剤など、身近に存在する
製品には、色々な重金属が含まれています。


 我々人間ができることと言えば、重金属を初めとする、有害物質の使用を
止めることだけです。
 人間の力では、重金属を無害化できませんので・・・

 ちょっと大げさに感じられる内容だったかもしれませんが、非常に重要な
問題だと思いましたので、5週間に渡って、連載いたしました。


 長々とお付き合いいただき、ありがとうございました!
 でも、メルマガが終わったわけではありません(笑)。

 最後に、日本のゴミ問題について考える上で、参考になる良書を紹介して
おきます。


 「ごみ処理のお金は誰が払うのか」
 服部 美佐子 (著), 杉本 裕明 (著)  合同出版
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4772603395/sangyohaikibu-22/ref=nosim


 「ゴミと化学物質」
 酒井 伸一 (著) 岩波新書
 http://amazon.co.jp/o/ASIN/4004305624/sangyohaikibu-22/ref=nosim

「よく分かる!!廃棄物問題」
元産廃Gメンの行政書士による、廃棄物問題の解説。廃棄物処理法の問題点、ゴミ処理技術、信頼できる処理業者の見つけ方、すぐに効果が出るゴミの削減方法、住民運動の留意点、産業廃棄物処理業者の経営改善手法、法改正情報など、ホットなニュースをお知らせしていきます。
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