産業廃棄物に関する基礎知識『産業廃棄物処理施設とは』

産業廃棄物に関する基礎知識「産業廃棄物処理施設とは」

産業廃棄物を埋立てやすくするために、燃やしたり(焼却)、砕いたり(破砕)、無害化したり(中和)といった、最終処分の前処理をする施設と、最終処分場3種類を含めて、「産業廃棄物処理施設」と呼んでいます。

廃棄物処理法上の「産業廃棄物処理施設」とは、産業廃棄物を処理する「全ての施設」ではなく、廃棄物処理法第15条で定める、下表の施設に限定されます。
下記の21種類の「産業廃棄物処理施設」にあてはまる施設は、都道府県知事又は政令市長から「設置許可」を得る必要があります。

下表に当てはまらない施設は、「産業廃棄物処理施設」に該当しませんので、設置許可が不要となります。

表 産業廃棄物処理施設に該当する施設

施行令第7条
産業廃棄物処理施設の種類
処理能力の基準





汚泥の脱水施設 ・10立方メートル/1日を超えるもの
汚泥の乾燥施設 ・10立方メートル/1日を超えるもの
汚泥の天日乾燥施設 ・100立方メートル/1日を超えるもの
汚泥(PCB汚染物であるものを除く。)の焼却施設 ・5立方メートル/1日を超えるもの
・200kg/1時間以上のもの
・火格子面積2㎡以上のもの
廃油の油水分離施設 ・10立方メートル/1日を超えるもの
廃油(廃PCB等を除く。)の焼却施設 ・1立方メートル/1日を超えるもの
・200kg/1時間以上のもの
・火格子面積2㎡以上のもの
廃酸又は廃アルカリの中和施設 ・50立方メートル/1日を超えるもの
廃プラスチック類の破砕施設 ・5t/1日を超えるもの
廃プラスチック類(PCB汚染物及びPCB処理物であるものを除く)の焼却施設 ・100kg/1日を越えるもの
・火格子面積2㎡以上のもの
8の2
木くず又はがれき類の破砕施設 ・5t/1日を超えるもの
有害物質を含む汚泥のコンクリート固型化施設 すべての施設
10
水銀又はその化合物を含む汚泥のばい焼施設
11
汚泥、廃酸又は廃アルカリに含まれるシアン化合物の分解施設
11の2
廃石綿又は石綿含有産業廃棄物の溶融施設
12
廃PCB等、PCB汚染物又はPCB処理物の焼却施設
12の2
廃PCB又はPCB処理物の分解施設
13
PCB汚染物又はPCB処理物の洗浄施設
13の2
産業廃棄物の焼却施設(3,5,8,12に掲げるものを除く。) ・200kg/1時間以上のもの
・火格子面積2㎡以上のもの




14
遮断型(有害な産業廃棄物) すべての施設
安定型(廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラス・コンクリート・陶磁器くず、がれき類)
管理型(上記イ、ロ以外、汚泥、燃え殻、木くず 等)
※1日当たりの処理能力とは、産業廃棄物処理施設が1日24時間稼働の場合にあっては、24時間の定格標準能力を意味し、それ以外の場合には、実働稼働時間における定格標準能力を意味します。
ただし、実働時間が、1日当たり8時間に達しない場合には、稼働時間を8時間とした場合の定格標準能力を意味します。