経済産業省は本気です

vol.124 経済産業省は本気です

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09/02/27号
 
 平成21年4月1日から、家電リサイクル法の対象機器に、
 「液晶テレビ」「プラズマテレビ」「衣類乾燥機」が追加されます。


 市町村の広報などで、最近この内容のお知らせを見た人が多いのではない
でしょうか。


 対象機器が増えたと言っても、リサイクルスキームはこれまでと同じ流れ
ですので、新たな手続きが必要になったわけではありません。


 市民としては、それまで市町村に「不燃ごみ」として回収してもらっていた
ものが、平成21年4月1日以降は、リサイクル費用を負担して、家電リサイ
クルに回すことになるだけです。


 2011年の地上デジタル放送への完全移行に伴い、テレビの買い替えが
大量に行われるのは火を見るより明らかですので、家電リサイクル法の改正
によって、今から準備を整えておこうというわけですね。


 「衣類乾燥機」については、衣類乾燥機能がついた「洗濯機」が普及してい
るため、場所をとる「衣類乾燥機」の廃棄需要が増えるということが、対象機
器への追加理由となったようです。


 私のウチには、最初から「衣類乾燥機」という機械が無かったのですが、
大多数の家庭に普及している家電だったんですね(笑)。
 

 今回の内容に関して、経済産業省がパンフレットを作っています。
 http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/case2/pdf/kikituika.pdf


 その他、「家電リサイクル法担当者ガイドブック」もわかりやすいです。
 http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/case2/pdf/guidebook.pdf



 ここまでがトピックニュースで、
 今回のメルマガでは、経済産業省の制度啓発に向けた地道な取り組みも
ご紹介します。


 上記でご紹介したパンフレット類の他に、経済産業省は、小学生を対象に
した普及啓発パンフレットも作成しています。


 その名も「家電八犬伝!」というパンフレットで、「南総里見八犬伝」と
「発見」をかけているのは火を見るより明らかです(笑)。

 「家電八犬伝!」は小分けにアップロードされているので、以下のURL
から1つずつご覧ください。
 http://www.meti.go.jp/policy/kaden_recycle/case2/pamphlet.html



 「家電八犬伝!」以外でも、「家電リサイクル法担当者ガイドブック」を
ご覧になると、「消費者」や「小売店」など、それぞれの当事者別に詳しく、
かつわかりやすく、家電リサイクル法の要点が説明されていることがおわかり
いただけると思います。


 「大人に広報するだけでは不十分」ということで、法律の周知対象を小学生
にまで広げた経産省の姿勢を、素直に賞賛したいと思います。


 おとしめるつもりはないのですが、環境省の場合はどうでしょうか。


 残念ながら、家電リサイクル法以上に複雑怪奇な廃棄物処理法を、わかりや
すく説明した、環境省制作のパンフレットなどは見たことがありません。


 「イラストを多用した読みやすいパンフレットを作ってくれ」とは言いませ
んが、少なくとも、「家電リサイクル法担当者ガイドブック」のように、各
当事者が知っておくべき最低限の内容をまとめることはすぐできるはずです。


 経済界を日々相手にしている「経済産業省」と
 旧厚生省と旧環境庁が合体してできた「環境省」

 それぞれの省庁の成り立ちが、現在の周知姿勢の違いに結実している気が
いたします・・・


 無いものは仕方がありませんので、廃棄物処理法のわかりやすいガイドブック
として、拙著「最新産廃処理の基本と仕組みがよ~くわかる本」をご活用ください(笑)。