最新版産業廃棄物の処理状況

vol.148 最新版産業廃棄物の処理状況

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10/01/15号

 
 平成22年1月12日に
 環境省から最新の「産業廃棄物の排出及び処理状況(平成19年度分)」が
発表されました。
 http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11977


 
 環境省の発表によると、平成19年度の全国総排出量は4億1,900万トン
 前年の平成18年度より、100万トン増加しています。


 平成18年度は前年度よりも排出量が300万トン減少していたため、平成
19年度は、その反動で若干排出量が増えてしまったようです。


 ただ、それぞれの企業で産業廃棄物の発生抑制に取り組んでいる割には、発
生抑制が結果になって現れていない現実を直視する必要がありそうです。



 業種別の排出量を見てみると

    平成18年度         平成19年度
 1位 電気・ガス・熱供給・水道業  電気・ガス・熱供給・水道業
 2位 農業             農業
 3位 建設業            建設業

 と、上位3業種が産業廃棄物の排出量の大半を占める構図は変わっていませ
ん。


 上記の3業種は、いずれも前年度より排出量が減少しています。


 また、産廃の各品目ごとの発生量を見てみると

    平成18年度  平成19年度
 1位 汚泥      汚泥
 2位 動物のふん尿  動物のふん尿
 3位 がれき類    がれき類

 となっており、「汚泥」「動物のふん尿」「がれき類」の3品目で、全産廃
の発生量の8割を占める構造も変わっていません。



 その他、平成19年度の最終処分量は2,014万トンと、前年度より
166万トンも減少しています。
 逆に、再生利用量は、前年度より404万トン増えています。



 年々、最終処分される産業廃棄物の量が減る一方で、再生利用される量が増
えていっています。


 今後も、資源循環の流れがますます強くなっていくのは間違い無さそうです。
 


 最後に、日本全体での産業廃棄物処理フローをまとめておきます。


        産業廃棄物 419,425千トン
                |
                |
                |
       __________|_____________   
      ↓         ↓            ↓
   直接埋立する分   中間処理(焼却・    再生利用される分
             破砕他)される分
  10,196千トン 319,102千トン   90,128千トン
     (2%)     (76%)        (21%)
      |         |
      |         |
      |         ↓
      |     中間処理後に残るもの
      |     138,630千トン     
      |       (33%)
      |         |
      |         |
      |         |---→再生利用される分
      |         |    128,684千トン
      |         |      (31%)
      |         ↓
      |       埋め立てる分
      |       9,946千トン
      |        (2%)
      |         |
      |_________|
           |
           |
           ↓
      埋め立てられる分の合計
        20,143千トン
         (5%)

 ※各項目は、四捨五入してありますので、収支が合わない場合があります。